朝6時、また宮部みゆきの文庫本を携えて風呂に行った。風呂は最上階にあり、そこからは湖と対岸が一望できる。が、読書の方が大事なので光源を確保するために眺めを背中にして入浴兼読書。その後の朝食も普通にして充分、以前はビュッフェだったのだが今は個別になったそうな。コーヒー2杯飲んだ挙句部屋にお持ち帰りまでして。
宿の送迎バスは9時20分に出る。寝違えた首と腰に貼り薬を貼り(トホホ・・)ロビーに降りて行き支払いをして、お土産を見繕う。大鯉の煮つけとか佃煮とかこの辺りのお土産は渋い。さつまいもバターとやらを買い、他にはと見れば 銚子電鉄ぬれ煎餅 が。こんなところに!私でさえも知っているそれは留守を預かる知人に大評判、これがソレかと大喜びしてくれた。
宿の隣には八坂神社、境内で地元の方々がゲートボールをしていた。
JR鹿島線延方駅は無人駅、やがてやってきた電車は反対方向に向かうものだったが運転手は若い女子で息を呑むような美人だった。鯉とかなまずとか佃煮とかであんな美人が出来て、そのうえ電車まで運転するんですか!あ、さつまいもと落花生と広大な田んぼからとれる米もですね!?千葉県、豊かだな。
終点佐原で降りる。反対側の駅北口の東京行きの高速バスの発着所と時間を確認してからタクシーで伊能忠敬記念館に向かった。記念館周辺は小江戸の町並みを残したのか再建したのか風致地区として壊すに壊せないのか、何でもいいけどオシャレ。
まずは記念館に入る。何をみたのかと言えば、作成した地図やら、測量器具やら。
これは歩いた歩数を記録するもの、万歩計というところか。その他にも実際の測量記録文書など多数。
こちらは、記念館の向かいにある伊能忠敬旧宅。意外にこじんまりしている。他の小江戸には伊能忠敬はいない。佐原、ラッキーだな。
古い町並みを見てもらうべく川には遊覧船が浮かんでいた。乗ってみようと思ったが先に出航した中学生たちを乗せた船はいつまでも帰って来なかった。道は長く、中身は濃いのかもしれないが時間に間に合わないのでは仕方ない...料金は大人1800円だったか。
駅までの帰り道タクシーを呼んでも良かったが、手には地図があった。途中にはお醤油を使ったソフトクリームを商う場所や、山のような種類の落雁の型を並べた和菓子屋などある。白味醂と書いてある酒蔵でお酒を買った。なおも進むとまた酒蔵があり、流石小江戸。
古い町並みと川を見れば倉敷みたいなもんだなーと思うが、倉敷は天領、佐原は商売の街である。思い出せば倉敷のおもねらない態度は立派で、地元グルメの雑誌を見たら倉敷のお店はろくになくて残りのページ、岡山のお店ばかりだったなー。
何の話だったか、駅まで歩く。うろついてこその街並みだが、急がねばならない。
北口のバス停に行くには高架橋というのか線路をまたぐ高い橋を渡る。降りたところは駐車場で、猫が歩いていた。細いきれいな三毛猫で、バスを待ちながら気が付けば、バス停前の一軒家から何匹もの猫が出たり入ったりしている。もっと早く来ればよかった。
その後乗った、銚子から来たバスは水郷沿いに走り途中高速の手前で、発酵をテーマとした
で停車し、その後高速を走って酒々井のアウトレットで停車した。
ビジネスばかりのJRバスの鹿島神宮行とは雲泥の差で、楽しそうでまた来たくなる。車窓から見えるのはなだらかな農地で、それもまた良い道だった。
次は日帰りで行くべく、移動の方法を考えることになりそうだ。