LiteVNA もうひとつの PC アプリ NanoVNA -Solver64

LiteVNA の PC アプリは、nanoVNA-SaverNanoVNA-App とあるが、もうひとつ NanoVNA-Solver64 を使ってみた。

かなり高機能なソフトらしいのだが、日本では全くと言って使用例をみたことがない。このソフトは、作者のGitHub からダウンロードできコンパイルされた EXE ファイルで配布されている。Labview で書かれており、起動すると

というエラーメッセージが出力される。私は LabView の古いバージョン2014を使っているが、それではだめなようで NI(National Instrument )から Runtime Library 2021をダウンロード・インストールする必要がある。

無事起動させることができても使うのがけっこう大変。マニュアルがないので手探りでやってみる。

まずは LiteVNA との接続、Setup/Diagonistics の TAB から Port を指定して LINK ボタンをクリックすれば良いのだが、指定する箇所が3つもあり、それぞれ Baud Rate も指定することになっている。

他のソフトではこのようなことはなく Port 番号だけである。試行錯誤の結果、一番上の NanoPort の指定のみでよいことが分かった。Baud Rate は関係なさそうだ。ここを設定して LINK ボタンを押し、接続されると LINK の緑 LED 表示が出る。ちなみに、手持ちの NanoVNA は通信プロトコルが違うようで接続されない。

ごらんのように Unkown Protocol と表示されて、LINK の緑 LED 表示が出ない。Firm を最新版に変更すれば良いかも知れない。

正常に接続されると、他のソフトと同様にデータの表示、保存ができる。画像は、適当に TUNE した MLA の特性を見てみたもの。

 

こんなに難物のソフトなのに使ってみようという気になったのは、表示、設定データの多さ・細かさである。たとえば Calibration の項目では画像のように、VNA の教科書に出て来る様々なパラメーターを追加で入力できるようになっている。

他にもデータ表示メニュでも機能がてんこ盛りで良く分からないパラメータ表示もたくさんある。このようなデータは VNA や高周波測定を研究する人、より精度の高い測定を望む方には有益・必須なものなのだろう。私の技量や運用のレベル では必要ないかと思われるのだが、今後の勉強に向けて使ってみることにする。

なお、このソフトは製作者 Joe Smith さんから開発終了しましたアナウンスがあり、以降 Update されませんと宣言されている。

 

追記

トランジスタ技術来月号は nanoVNA の特集とのこと。楽しみ。