プリント基板のこと

昨日 Elecrow から基板到着。

今回はAMSAT の CubeSat Simulator 関連の基板4種各5枚を発注、このうち自分でアートワークしたのは一番左 CubeSat Simulator Lite の一つで、あと3種は下記のリンクからダウンロードしたガーバーファイルを利用した。

github.com送料も含めて総額 $14.45 、まだまだキャンペーン価格かつ円安とはいえ、あらためて安いなーと感じる。このうち2組が6枚でもう2組が5枚となっていた。

格安で出来上がった基板を見ながら、自作基板造りのいろいろなことを思い出す。最初はサンハヤトでの自宅エッチング、マジックインキで書いたりインスタントレタリングを張り付けたりしてパターンを造り、第二塩化鉄の溶液でエッチングして基板を作った。

その後、パターンはパソコン CAD で描いてレーザープリンタで印刷してアイロンで転写するというやりかたに変った。プリントする紙もマット紙が良いと知って使っていた。今では専用の転写シートが Aitendo で売られている。

www.aitendo.comAliexpress で感光フィルムが安く入手できることを知って、それを使ったこともある。エッチングは比較的簡単にできるのだが、穴開けまでやるとけっこうな工数になる。

その次にというか並行して CNC 切削、私も中国製のフライス盤 X1 を CNC マシンに改造して何度か製作したことがある。むしろ基板造りをしたくて CNC マシンを作ったとも言える。

panarilab.hatenablog.com次はブルガリアOlimex と プリント基板 CAD EAGLE の組み合わせ。2005 年ごろからなぜかヨーロッパの辺境ブルガリアに発注すると 、初期費用なしで 100mm×160mm までの大きさの基板を 5000円ほどで作ってくれるとのこと。基板CAD Eagle 無料版の普及とともに広まった。PIN 数やドリル径など制限はあったが、それなりの人が利用したようである。

そうしているうちに 2010 年ごろから、中国の激安基板メーカーが現れた。Olimex と違って、PIN 数、穴数に関係なく基板の大きさだけで値段が決まり、私が最初に利用した FusionPCB は 両面 50mm×50mm 10枚で $10 くらいだったか。

www.fusionpcb.jpそのうち、いくつかのメーカーが出てきて、今では両面 100mm×10mm 5枚 $5 くらいが標準というところだろう。今のところ Elecrow は $1 のままだ。

ずーっと使っている基板 CAD は EAGEL である。以前は CADsoft というドイツの会社だったが今では Autodesk に買収されてしまった。ライセンスも買い切りからサブスクになったようだ。無料版は今でも提供されており 100mm×80mm 両面の設計ができる。

中国の基板屋のベースが 100mm×100mmなので、それをフルに利用したくて無料版の倍の大きさ 160mm×100mm まで設計できる Standard 版のライセンスを購入した。当時、Ver 7.2 が $169  Ras Pi 3 がおまけについてきた。

panarilab.hatenablog.com今は、無料で使えて、設計できる基板の大きさの制限のない KiCAD がよいのだろうが、EAGLE に慣れているので、とても変更できない。

基板が安く製作できるようになったのに、自作する人は減っているようで残念だと思う。