QP-7C RP2040 FT8 トランシーバーの実験 1

先日、QRP Labs の QDX 5-band 5W Digi transceiver を製作して、世界中でシンプルな Digi Mode トランシーバーが試作されていることを知った。ポピュラーなものは、uSDX

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だろうか。非常にシンプルで良くできていると思う。Aliexpress にもこれをベースにしたものがたくさん売られている。他にもいろいろあるが、基本的には Si5351a + マイクロコンピューターという組み合わせとなるようだ。

今回製作・実験した QP-7C RP2040 は JE1RAV が設計したもので Si5351a + PR2040(Raspberry Pi Pico)7MHz モノバンド FT8 である。PC とは USB Audio で接続されるスマートなものである。氏の GitHub

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にハード、ソフトの情報が公開されている。他にも JH4VAJ による製作記事 がある。基板も頒布されているが、他にも実験したい項目もあるので、これらの資料をもとに基板を起こして製作した。例によって Elecrow で作ってもらった製作・実験中の基板はこんなかんじ。今回は趣向を変えて黄色のレジストにしてみた。

ほとんど JE1RAV さんの GitHub 記事通りだが、オリジナルからの変更点は

 ・RP2040 ボードを Seeed Xiao から RP2040-Zero に変更

 ・FCZ コイルが入手難なので自作

 ・T/R スイッチ、終段パワートランジスタなどの変更

など。送信の終段はまだ実装していない。

Si5351a は 当初このように Aliexpress で購入したものを使用することにしていた。

2個購入したのだが、どうしてもうまく動作せず、以前に別の目的で購入した秋月のモジュールをこのようにアダプタを製作、

カッコ悪いがこんなふうに取り付けて変更、やっと動作するようになった。

Aliexpress から購入したモジュールも世界中に販売され使われているので、実績はあると思うのだが、なにか違うようだ。I2C のレベルシフタが悪さしているような気がするが、今は原因究明よりも動作させることを優先。

無線機はあまり製作の経験がないので、順を追ってということで、まずは受信モードの確認から。7MHz の MLA が調整中なので 144MHz の GP アンテナに接続し JTDX を起動して受信してみる。固定パターンも含め、ノイズが多いようだがいくつかの局が受信できた。7MHz 帯は昼間は静かで夕方以降にぎやかになる。

QSP リポーターによる半日ほどの受信状況はこのとおり。比較的良く受信できているようだ。

ノイズを含め、改善すべきところは多いと思うがまずは第一段階をクリア。