Speaking Listening

アメリカに来てここの英語学校で勉強して、あまり実力がつかないのでは、と思うのが、このSpeaking Listening である。クラスは12人でいちばん多い。

授業は、基本的には、ロールプレイングおよびプレゼンテーションをベースに行われる。テーマを設定してそれについて話し合ったり、プレゼンを行ったりというスタイルである。初回は天気の話題についてであった。天気に関する英語を先生がいろいろと解説し、その後、生徒は二人一組になって、アメリカの天気予報図を参照しながら話をする。また、テレビの気象予報士になったつもりでプレゼンを行ったり、ということをした。
けれども英語の下手な同士がブロークンな水準お低い英語でしゃべっても、うまくなるわけがない。先生が発音、内容などについてアドバイスしてくれたり、文法の間違いを指摘してくれるわけでもない。おまけに、題材の取り上げ方や説明が下手なものだから、みんな退屈して、午後の授業でもあり、居眠り、あくびが多い。他の教科に比べて、クラスのレベルよりも先生による差が大きいようである。発音の解説・練習も少なく、正直いってこの先生はハズレである。

英語に限らないが、習ったことを的確にアウトプットすることが上達の秘訣であると思う。日本にいるとアウトプットが少ないので、アメリカまでやってきたのに。このSpeaking Listening のクラスは、他の教科のように宿題が出るわけでもなく、Quizがあるわけでもなくアウトプットが圧倒的に少ない。クラスを変えてもらおうかと思ったのだが、そのためには、易しすぎるか難しすぎると言わなければならず、あなたの英語の水準はこの程度ですというのを、英語で言って覆さなければならないので、なかなか大変なのだ。
アメリカに来ていても、スーパーやカフェのレジでは、挨拶の延長線上のやりとりをしたりすることはあるが、普通のアメリカ人と普通の話をする機会はまったくといっていいほどない。日本から来た、他のクラスの子たちも、クラスメイト以外に話す機会がないことに危機感を持っている。

学校側もそれなりに、考えているらしく、Tutoring と Conversation Partner という無料のプログラムを用意している。Tutoring というのは、勉強のお手伝いをしますよ、ということで、ひとコマ30分間の枠で、週2回を限度として利用できる。授業の内容でわからないことを教えてもらったり、作文・会話のトレーニングなどをサポートする。担当してくれるのはUSCの学生だったり、ほかの学校の先生のようで、EPIがお金を出しているようだ。
Conversation Partner というのは、文字通りお話相手ということで、週に1度くらい Columbia のアメリカ人のボランティアかたが相手してくれるとのこと。先週、募集があり申し込みをしたのだが、まだ動き出していない。

とうわけで、先週はTutoring をひとコマ申し込んで、教師になるためにUSCの夜間コースに通っているという女性の方と30分間お話をした。最初はなんとなく様子見と言う感じで、日本の住んでいるところや、アメリカでの暮らしなどについて話した。聞きやすい英語であり、こちらも構えるところがなく話せたように思う。たった30分であるが、あとで、あのように話せばよかったとか、思い出せなかった単語や言い回しを調べなおしたりして、かなり役に立った。
あまり他愛のない話をするよりも、アメリカ人の生活・行動など、それなりに疑問に思ったようなことを聞いたり、テーマを絞って話すのが良いのかもしれない。ほんとは、正確でない言い回し、文法の間違いなどを指摘したり、適切な言葉などを教えて欲しいのだが、会話はスピードも大事なので、簡単にはいかないだろう。それでも、せっかくの機会を有効に使っていかなくては。