Maker Faire Taipei(台北) 2025

前回の投稿でアナウンスした通り、ボール紙で作った電波望遠鏡を持って Maker Faire Taipei 2025 に参加してきた。3mm のネジで組み立ててあるので分解して、このようにキャリーバッグに入れて運ぶ。画像は帰ってきた時のものだが、行くときにももこんな様子。すきまには着替えなどを入れてクッションにする。

当日の朝、ホテルで組み立てて、会場ではこんなふうに展示。

Google 翻訳を使って繁字体中国語で作った説明資料も置いた。

 

基本的には、これを見てもらって質問は英語で受けることが多かった。台湾では、お年寄りから中学生くらいまで普通に英語を話すひとが多い。翻訳機も持参していったが、出番は少なかった。

主な質問

・これで何が見えるのか?(望遠鏡とあるので)

 画像は見えない、信号強度と受信周波数を測定して、記録・解析する。

・信号はどんなふうに聞こえるのか?

 意味のある信号ではない、単なるノイズと考えて良い。

・なんでこんなことをしようと思ったのか?

 単なる好奇心。若い人が興味をもってくれればと思う。

・なにか役に立つのか?

 この分野でアマチュアが新発見できるものはない。科学の発見を追体験すること。

 

ちなみに今回、日本からの共同出展者は6名となった。ニコニコ技研の高須さんが手配してくれたブースはこんな感じ。

 

全体の規模として出展者は、Maker Faire 東京の 1/3 くらい。個人、企業は少なく学校のクラブ活動みたいなののが多い。先生に連れられて良く分からないまま参加しているチームもあった。教育という側面が強いのだろう。

LED での光物工作物、ロボットなどが多く、私のような、ガチなサイエンスの出展はほとんど無かった。

 

最終日の夜は例のごとく高須さんの手配による参加者での懇親会である。会場は昨年と同じ「 儂來餐廳

全部で11品のコースで前菜のアワビ、からすみがとてもおいしく、その他の料理も私たち夫婦だけではとてもたどり着けない豪華な料理。

帰りの飛行機の中で来年は何を出そうか、Maker Faire 深圳にも出展しようかと思案するのでした。

ボール紙で電波望遠鏡をつくる

いろいろあって更新できなかった。表題は奇抜だが、ご期待に沿えないかもしれない。

前回の投稿、パラボラアンテナの製作は、電波望遠鏡を製作して、水素原子の出す銀河電波 1420 MHz ( 21cm 波 )を観測してみよう、というのが目的である。画像のように2mm厚のアルミ板を取り寄せ、パラボラを製作した。右側がアルミ製である。

が、この取り組みは一時中断することに。

 

アンテナをボール紙で製作したホーンアンテナに変更して実験してみようと思ったのだ。ボール紙だけではホーンアンテナは構成できないので、アルミフォイルを貼り付けて導体部分とすることに。

ホーンアンテナの設計サイトで諸元を求める。

 

2mm厚のボール紙から切り出して、作ったのがこれ、貼り付けてあるアルミフォイルは一般に使われている家庭用のものよりも厚手(60μ)の BBQ 用と称するものを使用している。

こんなにデコボコで、ビスの頭もあり、これで良いの? というむきもあろうが、実際はさほどでもなく、また ChatGPT によると、必要な表面精度は 1/20 λ とのことなので問題ない。

受信部は RTL-SDR を使って、1420 MHz のバンドパスパスフィルター、20dB の広帯域 AMPを追加した。



 

電波望遠鏡の構成としては、こんな感じになる。

データ収集・解析ソフトを使って、受信・解析を試みているが、いまのところうまく行っていない。いろいろ実験しているうちに、受信部の機器を壊してしまい、新しいものを取り寄せ中である。

 

なぜ、電波望遠鏡の構成を変更したのか、というと、あさって 11月29日から開催される Maker Faire Taipei 2025 に出展しようと思ったからである。パラボラは分解すれば21本のリブになり、トランクにも入り、なんとか現地でも組み立てられるが、ホーンアンテナのほうがシンプルで組立やすくインパクトもあると考えたのだ。

 

Maker Faire Taipei には、昨年は日本チーム有志ということで出展したが、今年も同じような形で参加する。

というわけで、Google 翻訳を使って中国語繁字体による解説資料も作って、台湾へ明日出発する。いろいろと間に合わなくて観測結果を見せられないのは残念だが、日本の爺さんがサイエンスをやっているということをアピールできたら良いかと思っている。

パラボラアンテナを実験中

思うところああって、パラボラアンテナの実験・製作をしている。恒久的に設置するのであれば、このあたりの専門店 あたりから購入すれば良いと思うが、何分にも大きなものなので、家族に迷惑にならないように簡単に解体・処分できる形で進めている。

以前から JA6XKQ 武安 氏 の考案による Geodesic Parabola Antenna ジオデシック  パラボラ アンテナ に興味を持っていたので、これで実験してみることにした。

まずは、JA6XKQ 武安 の設計ソフトで 0.5mm のポリカ板で設計通りかどうかの寸法確認、うまくいっている。これにアルミフォイルを貼り付けて実験しようかと思ったが、剛性が足りなくて、自重で変形してしまう。

MONOTARO  に厚さ3mmのプラ板を発注して、直径70cmで製作してみた。これは変形することも無く、バランスを取れば使えそう。

なるべく軽くということでプラ板を使ったが、素直に厚さ 2mm のアルミ板を使うほうが良さそうだ。

パラボラ面はこんなふうに簡単にできるが、フィーダーを焦点のところに設置することやアンテナ全体を支持するところが大変な感じ。

Maker Faire Tokyo 2025 へ行ってきた

今年は気力が減退していて出展エントリもしなかったが 小雨降る中、Maker Faire Tokyo 2025 へ。

いくつか目に着いたものを。

 

会場入り口の真ん前がサイエンスのゾーンになっていた。個人で MRI を作っている Yashiro さんのブースでいろいろと自作にまつわる話を聴かせてもらった。以前からフォローしており、私も実験してみたいと思っていた。検出コイルが大変そうだと考えており、コイルのデータをいただけるか、とお願いしたら提供してくださるとのことだったので連絡をとることに。製作した MRI でスキャンした画像を見せてくれたら、もっと良かったのに。

 

となりのブースは、超音波風向風速計を開発しているかた。StratoVision という会社を個人でやっているようだ。超音波風速計は以前に少し実験したことがある、いろいろと難しくてやめてしまった。きれいに出来ていて性能も良さそうだけれど、価格的には中国製にかなわないだろうなー。

こちらは超音波風向風速計で測定したデータをイメージ処理をしたもので、なかなかきれいだった。オブジェとして博物館かどこかに採用されたらと思う。

 

こちらは、おしゃれな水耕栽培。立体的に作っていて耕地面積(?)は小さいけれど鑑賞と実用を兼ね備えている。

 

ボトル SHIP ならぬ、ボトル電子工作基板を作っている。ボトルの中で半田付けする道具の工夫がおもしろかった。

 

粒子加速器を製作しているの小山高専のグループ。これで実際に実験を行った結果、霧箱の画像などが見たかったが、やっていないとのこと。加速器を作ることが目的化しているような感じ。

 

こちらでは、ペルチェ素子を使った温度差発電というべきもの。ペルチェ素子は直流電圧をかけると、それぞれの面が 冷/熱 になるが、逆に温度差を与えると発電することができる。フレネルレンズで太陽熱で発電するしかけ。枯れた技術なんだけど若い人たちが再発見、体験するのも良いかと思う。

 

会場 MAP には宇宙部門というのが見えないので無くなったのかと思ったら、Young Maker ゾーンのところにあった。一年ごとに、Cube Sat とロケットが交互に採用されるのだが今年はロケットがメインだったようだ。

体力の都合もあり、全部は回り切れなかったけど、参加者のパワーを感じた日でした。

続 サークライン MLA

先日製作して、ハムフェアで展示した サークライン MLA の続き。

この MLA では、送信・発光時に SWR が変化することが確認された。あらかじめ VNA で調整して SWR=1.0 にしておき。送信時にトランシーバーの SWR計を確認すると、いくらか高くなる。つまり発光によってインピーダンスが変化する。

この現象について SWR の変化がどのように起きるか、次のことが考えられる。

 

想定 1

 共振周波数は変化せずにインピーダンスが変化する。

 

想定 2

 共振周波数が変化する。

 このとき、周波数が高くなるか、低くなるか

 

どうやって確認しようかと思っていたら、MLA48 のメンバーがサークラインMLA を作って実験した結果、

 共振周波数が低くなる

ということが判明した。

このときに、L(インダクタンス)、C(キャパシタンス)のいずれが増加するのかということだが、

 誘電体は電界を引き込むので,電荷が増えることで,キャパシタンスがより大きく
 なった。

と考えるほうがよさそうだ。

 

ハムフェア 2025

ハムフェア 2025 に MLA48 で参加、出展した。今年からジャンルごとのブース配置となっていて、アンテナ関連のところ。皆さんの作品をにぎやかに展示する。

前回の投稿でアナウンスした通り、サークライン MLA とフェライトコアアンテナを出品した。28MHz サークラインMLA はこんな感じにして、メンバーから借用した IC-705 トランシーバーで送信して蛍光管を点灯させるデモをやった。

前日の準備段階では、5Wくらいで点灯したのだが初日に運用すると、10Wでも点灯しない。あれこれ調べて見たら、左側の MLA が28MHz帯にチューニングされており、それにエネルギーを吸い取られた模様。同調周波数を変更してもらって、きちんと送信点灯デモできるようになった。

もう一つは、年初以来実験している フェライトコアアンテナ、野外設置用に防水ケースに入れて組み立てたものを展示。コイル内に入れてコアが良く見えなかったようで、単にコイルとバリコンの同調回路、アンテナチューナーか何かだと思った人が多数。フェライトコアから電波が出ること、送信伝搬の実績を見てもらって納得してもらった。

今回は、あまり会場内を見て回ることもせず、ブース内で説明役に徹した。少し離れたブースに写真の減速ウォームギアのついた5連バリコンを見つけて、すこし安くしてもらって購入。銘を見ると 1944 年製とある。回転軸に接続するのがやりにくそうだが、死蔵せずにこれを使って MLA を作ってみようかと思っている。

ブースにいると時折、この人は何を求めてハムフェアにやってきたのだろう、と思う人がいる。展示物をじっと5分以上もながめて、一言も発っせず、こちらと目をあわせもしない。これはどのようなものですかとか、私のほうを見てくれれば、声をかけて、コミュニケーションがとれるのに。同じ趣味の仲間にいるのに、なんだかなーと思う。

サークラインMLA

 円形蛍光管の内側に銅箔テープを貼ってループを作り、手持ちのバリコンなどと合わせて、サークラインMLA(マグネチックループアンテナ)を作ってみた。ちなみに円形蛍光管は英語で circline と書き、ジェネラルエレクトリック GE が名付けて発売したもの。登録商標ではなく、普通名詞とのこと。

こんな感じに仕上げた。工作が上手ではないので銅箔テープがきれいに貼れなかった。給電部はコア給電で、#43 コアに5turn できれいにマッチングがとれた。

同調部はこんなふう。手持ちの AM/FM用バリコンの FM 部を直列使用して、自作の固定コンデンサ 30pF と合わせてピンポイントで 28MHz 帯をカバーするようにした。

送信するとパワーを受けて、蛍光管の内部で放電して光る。ループの場所によって明るさが違い、バリコン周りが強く光るのは、このあたりが電界が強いということか。

昼間に室内から 28.085 MHz FT8 10W で送信してみると、けっこう遠くまで飛んでいた。

FK8HA( New Caledonia )の CQ が受信できたので呼んでみたら応答があり、サクッと交信できてしまった。こんなので? と、ちょっとびっくり。

 

このアンテナ、来週の HAMフェア2025 MLA48 のブース「C49 」で展示・デモします。