ミュヘン、フィレンツェ、ピサのちミラノのちミュンヘン その1

いささか旧聞になるかもしれないが、去る 6月27日~7月8日まで、ドイツ・イタリアの旅をしてきた。


旅の主な目的は、
ミュンヘンのドイツ博物館でヘルツが電波の存在を確認したアンテナを見ること。
フィレンツェガリレオの作った望遠鏡を見ること
ピサの斜塔を見ること
そして、おいしいビールとワインである。


以下は、妻による旅の記録。


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 標記はヘンなタイトルだが、旅程をそのまんま写してみた。

海外旅行といえばいつも夫に丸投げだが、その夫がこれまで行きたいと思いつつもとりこぼしてきた場所と、航空会社の日程と、己の体調とを鑑みて作ってみたらこうなったらしい。

今回は順調だった。(順調すぎてろくな話はない。)

 

 そういうわけで、羽田からANAに乗って、12時間後にミュンヘンに下りた。入国審査に並ぶのも慣れたつもりでいたが、今回「慣れた」のは日本人として特別扱いでスルーされることに慣れていたのだと納得。マジメになんだかんだと聞かれ、初歩的な質問にしどろもどろで答えるという格好悪いことになった。最後に一人かと聞かれ、夫と一緒であると答えたら後ろで笑いをかみ殺しながら並んでいる夫を見て入国審査官納得。結果、夫の方だけが何も聞かれずに入国できることに。あうううう。

 

空港では携帯電話とユーロを用意。空港のユーロは高かったが、安心料として1万円。だが夫にしてみればそれでも多かったらしい。日本では何から何までカードで支払うようなことはしてないので、ドイツにおける現金1万円がどれくらいもつものなのか私にはわからない。

携帯電話の方はといえば、これはクロアチアでの失敗のおかげで手間取りながらも確実に用意できた。2台分で50ユーロ。

イメージ 1
 

 電車に乗って50分ほどでミュンヘン中央駅。切符は買っただけで改札がない。改札と言っても日本みたく改札機を直接通るものや、改札機で切符に印字するだけで、あとはスルーという、何のためにあるのかわからないものもある。この場合は切符には既に日付がついているので切符買いさえすえば後は電車に乗ればいいだけなのだが夫、一瞬あわてる。そこに日本語で「あ~あ、検札来たら大金とられるぞ~」と、見知らぬ日本人から声が飛ぶという・・・。

いやだから、改札機がひつようなのか迷っただけで!濡れ衣です~。

 

 席に座ると、スーツケースが場所をとる。様々な客がいるが、なぜか刺青率が高い。中にはとても稚拙なものもあり、こんなもののために痛い思いをしたのかと気の毒になる。日本人としては、どうせなら、もっときちんと彫りなさいよ!と言いたくなるのである。余計なお世話だが。

 

 隣の車両からスーツの青年が入ってきた。こちらを見てにこにこっとする。若い女性のためにスーツケースをのけてやると、「ドウモ。」と言われる。日本がブームだとは聞いているが、

何で日本人だとわかるのか。韓国人も中国人もゴロゴロしてるのに!

ミュンヘンの電車の中は、読書率高い。ドウモの人もにこにこの人も、キンドルで本を読み出す。刺青の人は、キンドルではない印刷物の本だった。負けてるぞ、日本!

 

 にしても日本では何故キンドルが普及しないのか。それは紙じゃないから、だと思う。

あれをいちいちめくって読んで、閉じるときには読んだ分量をふと確かめてみたりして、と

その全てを日本人は捨てがたいのではないか。キンドルなら持ち歩きが簡単とは言うが、本読みなら日常生活において予備の1冊を持ち歩くことなどなんでもない。旅行だって、持って行くことこそが喜びだ。大体、キンドル1つと文庫本と、どっちが重くて場所をとるのか。あれは500ページ級2冊くらいの重さではないのか。いや、持ったことないんですけど。

 

 そんなことを思ううちにミュンヘン中央駅の地下に到着。ホテルにたどりつくまでちょっと迷った。中東系の人が沢山いる通りも歩いた。美味しそうなトルコ料理屋やインド料理屋の前も通った。所在なげに座りこんでるわけではなく、皆、商売に忙しかったのである。

 

 結局、夫が予約したホテルは駅のどまん前( なので駅の前90度ほどをうろうろしたわけなのだが、デパートの奥という好立地だった。C&Aなる「ヨーロッパのしまむら」も1ブロック隔てた向こう側にある。夫のやつ、気が利いてるじゃーないか!?

 

 荷解きをして少し休む。既に夕刻をすぎて夜になっており、体内時計では午前様になっているが、日が長く世間が明るいので実感がない。夕飯はどうするか。別に先ほど通りかかったトルコ料理に行ってもいいけど、中央駅には様々なレストランやお店があった。あそこで買ってこようという話になった。(その時はまだ知らなかったが、ミュンヘンのデパ地下は日本と同じ機能があるので、そちらに行けばよかったのだ!)

 

 中央駅は明るく、ぴかぴかしていた。ホテルの部屋は例のごとく間接照明なので明るさが余計にうれしい。パンやサンドイッチに中華料理に、頼んでもいないのに寿司だってある。結局、鶏の丸揚げの半身を買った。目の前で人が丸揚げを半身に切ってもらって買ってたのを見てまねたのである。それと、プレッツェル(どういうものかは検索してみてほしい。塩をまぶした手のひら大の、現地ではビールのつまみにぴったりと言われるパンとクッキーの中間みたいなやつなんだけど??)もちろんビールも。

 

 その日は何がどうこういう元気もなく、寝た。

明日はドイツ博物館だ!!ということは私は忘れずに文庫本持っていかなきゃ。