ミュヘン、フィレンツェ、ピサのちミラノのちミュンヘン その2

 時差ボケで眠ったんだかそうでもないんだかわからないままホテルの朝食に行く。

コーヒーか紅茶かと聞かれるが、夫はお湯をもらう。お茶パックを作って持ってきているのである。これをいつから始めたのかは忘れたが、夫はこれを欠かさない。というか、私にこれを欠かせさせない。夫は熱いお湯を地味~に緑茶用にさまして飲む。

 

 それを続けた3日めには、ホテルの従業員が夫に聞きにきた。「何飲んでるんですか~?」と。「日本の緑茶です。」と答えたら、「するとアナタは日本から来たのですね!」・・・いっそ、あなたもご賞味あれとお茶を淹れてやれば良かったと思う。実際、夫がひとくち飲んでみろと言ってよこしたお茶はありゃりゃというほど美味しかった。

 

 本日の予定は、ドイツ博物館。ミュンヘンにあるのに、その名は「ドイツ博物館」。そこにどんなものが集められているかといえば、夫が行きたいというからには何かの用途に使える鉄の塊だろうと推測する。どこにあるのかとガイドブックを見れば、どうやらホテルから歩いていけそうだった。途中には観光名所の新市庁舎や、市場がある。そこから川を渡った先が博物館だ!

 

 しかしちょっとした勘違いがあった。ガイドブックには、マリエン広場近くのガレリアなるデパートの名前が記されていて、歩き始めたとたんにそのガレリアが目の前に現れた。てことはここがマリエン広場だな、と。ところが、ガレリアは2つあった。日本橋と銀座ほどの距離くらいの間に2つあったのだ。ヘンだヘンだと言いながら、方向的には合っている、ミュンヘン一賑わう道を歩き続けるとまたもガレリアがあって、どういうことなのかが判明した。

 

 たどりついた市庁舎は、窓が花で飾られていた。夫が「あれは本物だろうか?」というほどの花盛りのペラルゴニウム、またはゼラニウム。昔からスイスに行った日本人は窓辺のゼラニウムに憧れ、まねしたものだ。暑さと多湿で花が長持ちしない日本と違い、ミュンヘンでは花の数が違った。

 
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 市庁舎の塔に登ってみる。お金を支払うとエレベーターがあって、6人乗りだ。夫によればエレベーターでは一人何キログラムと数えるのかといえば65KGだという。それは嘘だろう。

西欧諸国、ましてアメリカなんかだったら、毎日過積載だ!

 

 塔の上から見るミュンヘンは素晴らしかった。塔には少し出っ張った四角い場所があって、そこに乗るとそこから地上まで何もないので非常にスリリングな気分になる。つい、いつものクセで「ここで地震が来たら・・!」とか思ってしまうのである。機会があったら是非、試してみて欲しい。

 

 1867年~1909年に建てられたという新市庁舎はネオゴシック様式のかっこよさもさりながら、ドイツ一の仕掛け時計が見所にもなっている。時計台のからくりは11時と12時、3~10月には17時にも動く。何のご縁があるのかないのか、世界中から集まった人達と我々は首のシワを伸ばしながら11時の分を見つめたのであった。

 
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 ドイツ博物館に行く前に市場に立ち寄る。ミュンヘンの市場は我々が想像していたのとはちょっと違った。大きめの建物があって、その中で肉とか魚を売ってると思ってたのに、全部小さな一戸建ての店なのである。あっちでは魚が、こっちでは野菜が売られている。やがて夫が「あっ」というので見たら、ビールをビンからジョッキに移し変えて売っているのであった。「ああいうのは、樽から売るべきではないのか。」と夫はショックだったようだ。

 

 まあしかし、美味しそうな魚介類が一杯入ったサラダ(あれ?ミュンヘンで何故エビが?)

寿司を売ってる店もあり、コーヒーを商う店の横ではそのへんに腰を下ろした人々が実にうまそうに大きめの半球型のカップからコーヒーを飲んでいる。花屋もある。幼稚園のお散歩か、木陰では子供達が座ってお昼を食べているようだ。子供達はカワイイ。が。うれしそうに食べているのは夫が「塩ぱん(初日に食べたソレに載せてた岩塩が結構大きく量も多いのでそう名づけたらしい)」とバカにするプレッツェル1つ。あんた達、お昼こんだけ!?

 
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 また、歩く。広く晴れがましい歩行者天国の道から、広く路面電車が走ってはいるものの、段々と普通の道になっていく。やがて川に出て、橋を渡ると右側にあるのがドイツ博物館らしい。橋は博物館の向こう側にもあって、さして距離は遠くない。こんなにいくつも橋がかけられるなぞ、ミュンヘン市は豊からしい。

 
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 ドイツ博物館。チケット買って階段あがって、最初に見たのは様々な船の模型だった。

船は船でも、上からぶら下がっているのは飛行船だ。・・・・中略・・・

階は通信機系の部屋?だった。外から見えるブースの中を覗き込んだ夫、中にいたおじさんといきなり楽しそうに話し始めた。途中まで適当にほほえんで聞いていたが、そうしていても気づまりだろうからと近くにあった脚立に腰掛けて本を読んで夫を待つ。

 

 中略・・・結局、最初の船の展示場所に座って本を読んで待つことになった。よーく見ると子連れが多い。それもお父さんとかお祖父さんが子供を連れてきている。お母さんには用事があって、子供達お願いねということになって、行く先がここなわけか。教育的指導というよりは、自分の趣味への誘導ではないのか。まあ、それはそれでありか。

 

 博物館を出て、ホテルに戻るべく歩く。先刻みた橋の方を通って、違う道を帰ろう!ということになっている。その橋を渡って歩いていたら、なんと日本食品の店があった。しばし眺めていると、お客はドイツ人ばかり。その店は不思議なことに真珠も扱っていた。中に入りはしなかったが、味噌醤油と共に真珠とはいかなることか。真珠の値段は、日本より安価には見えた。ちなみに店の名前は美門(ミカド)という。後日ネットで見たら、日本人もお世話になっているようだった。(もちろん、真珠への言及はない。)

 

 ホテルに帰り、クツを脱いでベッドに横たわる。夕食の算段をしなければいけない。面倒くさいので、ガイドブックにある店に行くことにした。というかまあ、駅前なんだから店はいくつもあって、困るようなことはない。料理の注文は、ウィンナ・シュニッツェルとコルドン・ブルー。

 

 ウィンナ・シュニッツェルは薄い牛カツ、コルドン・ブルーは薄く叩いた牛肉の間にチーズを挟んで揚げたもの。どちらにせよ、日本人にとっては完全に想定内の味。この店は日本からのツアーでも使うのか、奥の方からは「これでもハーフサイズなんですよ~」というガイドの声が聞こえた。見たら、肉団子らしきものだった。

 

ビールのピルスナーバイスビアも美味しかったが、これは美味しくて当たり前。だが最後に注文したハウス・ワインは野蛮に山ぶどうをしぼってワインと呼べるようになってすぐ樽から出しました、みたいな感じの味で美味しかった。これですむなら、どこに行ってもハウス・ワインでいいじゃないか、みたいな。日本の回転寿司とかスーパーのお寿司食べて感動する外国人ってこんな感じかもしれない。


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結局、この日は、ヘルツのアンテナは見つけることが出来なかった。
屋上の日時計群とアマチュア無線局を紹介。
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残念ながら、曇っていたため、日時計の実際の時刻を確認することはできなかった。

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館内のアマチュア無線局 DL0DM オペレータは、DK1KC Michael さん。
後日、E-QSL をいただきました。