2016 変光星観測者会議

今年の変光星観測者会議は、昨土日 6/18~19 東海大学湘南キャンパスで開催され、参加してきた。

東海大学湘南キャンパスは、小田急線沿線、43年ぶりに訪ねる。今はその名も「東海大学前」となっているが、昔は、「大根(おおね)」と言う駅名で急行も止まらなかった。湘南キャンパスという名前ではなく、本学などと言っていたような。友人が東海大学機械工学科に通っており、大学3年の夏休みに沖縄から彼を訪ねて、1週間ほどかれの下宿に居候させてもらい、東京見物。鉄道に乗ったのも、そのときが初めてで、なにもかもが珍しかった。

彼の下宿があった駅北口の界隈を散策したのだが、すっかり変わってしまい、面影はなかった。南口にまわり、「東海大学近道」という通りを歩いて会場に向かう。途中、大根川というのがあり、ここら一体の地名だったことがわかる。
独特の三股構造のビルの上に赤白に塗り分けたアンテナタワーが見える。かつてはここは「FM東海」の送信所だったはず。キャンパス内は、当時に比べて建物の数が3倍くらいになっている感じ。

参加者は、35名ほどでいつものメンバーに加えて、中高校生の参加者もいるのは、開催地が関東のせいか。

研究発表・講演は、5件ほど、いくつか紹介。

・「光度合成法によるロッシュモデル解析」 永井
観測した食変光星の光度曲線から、連星のモデルを解析する手法についての講演。
解析ソフトの紹介や、実際にソフトを動かしてみてのお話があった。
これもやってみたいが、なかなか手がまわらない。

・「食変光星 かみのけ座 IO星(周期53日)の観測報告 伊藤
この星は、30年ほど前にイギリスの天文学者グリフィンが分光観測で連星として同定し、食が起きることを予報。その予報にしたがって、日本の大島・伊藤の両氏が食を検出し、食変光星として登録された星である。周期が53日で観測しにくいため、その後ほとんど観測されなかった。4月19日に食が起きる予報の観測結果報告。岡山での観測は食を完全観測、伊藤氏自身は食直後から食明けまで観測とリポートがあった。この日は、私もスタンバイしたのだが、曇りだったためできなかった。

・「5色測光による SS CYG 色指数の変化」 鈴木
SS CYG は矮新星で、ほぼ50日間隔で爆発増光を繰返す。その増光・減光の様子を観測して、色指数の変化の様子を観察した報告。減光に至る過程での色指数の変化にみなさんの興味が集まった。

今回は、スイスで観測されている muttenz’s 笠井さんも参加。懇親会でも楽しく情報交換ができました。