AstroTortilla は Astrometry.net を使って、望遠鏡のアラインメントを自動的に行うソフトである。以前に、ひろしさんのページで紹介されており、ダウンロード・インストールしたのだが、なんだかうまくいかなかった。インターネットのサーバーに接続しないと動作しないと、勝手に思い込んでいて、観測用のPCはネットに接続しないから使えないなと思ってあまり深く追求しなかった。AstroTortilla はスタンドアロンでもつかえるのである。
というわけで、今回いろいろと、試してみた。まずは、Astrometry.net のオンライン版で観測した画像をアップロードして解析してみる。すぐに結果が出た。こんなにあっさりと結果が出るのならと、AstroTortilla を再度インストールしてパラメータを変化させていろいろと解析してみた。
AstroTortilla はインストール直後の設定は、下図のとおりとなっている。一般的には、撮像ソフト連携して画像を取り込み、解析する。すでに撮影した画像を解析することもできるので、実験してみた。
下の画像、2012年1月17日に赤道儀をセッティングしているときに撮影したものを測定したら、。
RA =04h14m42.29s
DEC=03°26′15.15″
となった。
いろいろとパラメーターを変化させて、実行時間を測定すると、
Scale
maximum
|
Search
|
--objs
|
--sigma
|
Solved time
(sec)
|
179
|
180
|
|
1
|
28.3
|
179
|
180
|
|
100
|
11.8
|
10
|
10
|
|
100
|
11.5
|
10
|
10
|
50
|
100
|
11.8
|
5
|
5
|
50
|
100
|
11.3
|
2
|
2
|
50
|
100
|
10.2
|
それぞれの設定値の意味するところは、マニュアルやTutorial を参照してほしいが、Scale は画角の大きさ、Search radius は、掃天領域の大きさ、objs は、参照する天体の数、sigma は、画像のノイズフロアで、これにより星を検出する数が変化する。こも画像では、もともと、星の数が少ないので、短時間で検索できている。
ちなみに、うちのCPUは、すこし古いもので Core2Duo 2.14Mhzである。
視野に星が多い、この画像の解析結果は、
RA =05h28m00.11s
DEC=21°44′01.55″
同じようにパラメーターを変化させて測定すると、
Scale
maximum
|
Search
|
--objs
|
--sigma
|
Solved time
(sec)
|
179
|
180
|
|
1
|
164.2
|
179
|
180
|
|
100
|
96.5
|
10
|
10
|
|
100
|
81.4
|
10
|
10
|
50
|
100
|
72.6
|
5
|
5
|
50
|
100
|
53.0
|
2
|
2
|
50
|
100
|
15.4
|
となって、かなり解析時間が違ってくる。
前の画像の解析結果と合わせて検討すると、最小時間は10秒くらいであろうか。
望遠鏡のアラインメントの際には、私の使っている CCDsoftからは画像を直接取り込めないようだが、PHDguiding のいけるということなので、手間いらずである。測定した座標を望遠鏡 LX200セットするには、ASCOM経由ということになるが、うまく動作するかどうか。データを別のコントロールソフトに直接入力して、SYNC することでも十分使用できそうだ。
tortilla (トルティーヤ)とは、メキシコ料理の名前でトウモロコシの粉を薄く焼いて、いろいろなものを包んで食べる料理であるが、このソフト AstroTortilla という名前から連想できるものがよく見えない。どうしてこんな名前をつけたのだろうか。
それにしても天気が良くない。今日も雲の切れ間からすこし空が見えるが晴れない。