60cm望遠鏡修理支援に行く

星ぽて日記でミカゲの60cmニュートン望遠鏡が故障している、とのことなので、栃木県小山市へ修理応援に行ってきた。渋谷から湘南新宿ラインで1本なので、我が家からだとドアtoドアで2時間30分というところ。4階建てのマンションの屋上に設置してある天文台の全景などは、星ぽて日記を参照してほしいが、5mドーム設置されたミカゲ60cmフォーク赤道儀は、かなり大きく迫力がある。
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故障の症状としては、赤径のドライブは動作するけれども、赤緯側がコントロールできないとのこと。以前、望遠鏡を動かしたままにしてしまったために、赤緯側のMOTORケーブルを切ってしまい、接続しなおしたのだが、完全ではなかったのか、動かなくなってしまったとのこと。MOTORや配線の具合を確認するために、赤緯がわのMOTORカバーをとりはずした。
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オリエンタルの5相ステッピングMOTORでドライブしている。上側のMOTORはクランプ用のインダクションMOTORである。
断線したところはフォークアームの下側のほうで、ショートしている可能性もあるので、新たに圧着端子を使って接続しなおした。ケーブルのコントローラ側のコネクタから、MOTOR側まで断線・ショートがないことを確認して電源をいれてみたが、回復しない。

台座のほうにある、コントローラBOXを開けて確認したところ、赤緯側のMOTORドライバのLEDが点灯していない。これが故障している。ドライバユニットをとりはずし、内部にFUSEが入っていないかを見たが、確認できなかった。簡単に直せる故障ではなく、このユニットの交換が必要だ。
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写真はコントローラの内部、見えているのは赤径側のMOTORドライバで、後ろの基板は駆動パルスの発生とエンコーダーの信号処理をしているようだ。
こんな大きな望遠鏡なのに、オーバーRUNなどへの安全装置が全くついていない。25年ほど前の製品なので当時としては、そんなものだったのだろう。

故障したMOTORドライバは、VEXA UDX5114で5相ステッピングMOTORを1.4Aで駆動するものである。我が家には、CNCマシンを作るために購入したドライバがある。同じ大きさで0.7A駆動のUDX5107 と大きさの違う1.4A駆動のユニットがあるので、これらが使えそうだ。
UDX5107を使うと電流が半分のためパワーは1/4になるが赤緯側は常時運転しているわけではなく、バランスがとれている軸を動かすので問題はないと思う。これが使えれば、元通りコントローラの箱の中に収めることができる。別の1.4A駆動のユニットを使うことになれば、これを外に出して配線を延長したりして修復しなければならず、なかなかやっかいである。
来週もう一度行く。