Raspberry Pi + SoftEther で VPN を構築する

AllSky カメラがうまく動作しているので、このカメラを妻の実家に設置しようかと考えた。妻の実家は電波事情が悪く AU の回線しか安定して通信することができない。見守りカメラ用にこのルーターと mineo の SIM を使ってネット環境を構築している。

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RasPi AllSky カメラを接続して、こちらから安全な VPN 接続できるようにする。

当初、YAMAHAルーターを使って VPN 接続ができないか実験したりしたが、上記のルーターと2段に入る構成では、DDNS の設定などがうまく出来ないようなので、Raspberry Pi を使って SoftEther サーバーを構築することにした。こんな構成となる。

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画像の VPN Server より上側が実家側で VPN Client が自宅側となり、自宅 LAN と同じようにアクセスできるようにする。

 

まずはハードを準備。永く安定に使えるようにがっちしたケースに入れる。使わなくなった HUB のケースを流用して RasPi 3 のボードを取り付ける。

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HUB の電源が 5Vであれば、そのまま使用できたのだが、3.3Vであったので別に用意。

開口部からアクセスできるように位置決めをしてこのように完成。

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RasPi は LAN が1系統しかないので、別途 HUB を用意した。

 

SoftEther Server の構築・設定は例によって、先人のノウハウを参照。参考にしたのは、以下のページ。

ほぼこのとおりなので、再録することはしないが、Bridge-Util のインストール、設定は行わなかった。また、IPSec の設定も省略した。

 

テストと予備器の位置づけで、上記のルーターをもう一台ヤフオクから入手。SIM は

を用意。

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このサービスはデータ量は 200MB と小さいが、220円で特別な契約をすること無く使えるのでこのようなネットワークの実験にはとても便利。AUDOCOMO が利用でき、SoftBank は不可となっている。また、前述の AUルーターは SIM フリーとなっており、私の実験では全てのキャリアの SIM が使えた。

 

SoftEther 管理ツールを使って諸々の設定を行い、動作させることができた。こちらのPCにクライアントシフトを入れて接続し、通信の状況をみると

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数字だけを見るとすこし遅い気がする。

ツールを使って速度を測定してみたら、

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さほど遅くもなく、体感的にも十分実用になる。これで VPN ネット環境ができたので、AllSky カメラを接続することができる。