製作したアンテナローテーター、コントロールはワイヤレスで行うが、電源は別途DC12V 500mA(MAX)を供給しなければならない。それほど大変ということでもないがRFの同軸ケーブル1本で済めば、これにこしたことはない。そこで Bias-T を使って電源を供給してみることにした。
Bias-T をいうのは図のように回路で同軸ケーブルに直流を重畳させるものである。
IN 側から直流を供給して、OUT 側で取り出す。両端に接続される機器やアンテナに直流がかからないように、コンデンサでカットする。アンテナ側、機器側にそれぞれ必要になる。
例によって Aliexpress のお店を検索。アルミの削りだしのきれいなケースに入れられているものが格安で売られているので、2個手配、2週間ほどで到着。
2.4Ghz あたりのWiFi 機器に使うことを想定されているのか、高い周波数向けである。通過許容電源は、50V 0.5A(MAX)となっている。
こんなふうに同軸ケーブルで接続して、実験してみる。
電源供給側は、安全対策で 0.5A のポリスイッチ(リセッタブルヒューズ)を入れた。電流が1Aでトリップする。
取り出し側は、モーターコントロールボードが入っているケースに取り付け。
全く問題なく動作する。
実際の受信でも問題ないが、VNA で高周波の特性を測定してみた。
100Mhz ~ 600Mhz までの特性はこの通り、使用する周波数1 44Mhz 以上では SWR 1.2 以下となっている。
この Bias-T は受信、ないしは極小電力送信用だと思われる。衛星通信でアップリンクのパワーにどの程度まで耐えられるかどうかは不明。まあ、受信専用と考えて良いだろう。