ESP32/8266 を使った WiFi 制御 同軸切替器 2

以前に実験した

panarilab.hatenablog.com

「ESP32/8266 を使った WiFi 制御 同軸切替器」のアップデートした。

基本的なコンセプトは、こんな感じで複数のアンテナを切替えて、室内への同軸ケーブルを1本に、かつ切替制御をWiFIで実現しようというもの。

 

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前に製作したものは、2回路切替だったが、少ないのでeBay から4回路アンテナSW基板のKITを購入した。

 

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リレー+基板、パーツのKITでチェコのアマチュア OK2ZI が10年ほど前から販売しているようだ。送料込みでこの値段、Paypal で決済、注文から3週間ほどで到着した。

 

制御基板は、室外に設置する受信側の回路構成はシンプルに、ESP32+リレードライバという構成。

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基板の実装はこんな感じ。現在、ドライバ Tr はトランジスタアレイを使用している。

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タカチの125mm×125mm防水防塵ケースにぎりぎり入った。組み立てて、

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組み立てて、ケースを閉じるとこんなふうになる。

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最初はESP32は内部基板アンテナのものを使っていたが、より安定に通信できるようにWiFiのアンテナを外部に引き出した形になっている。

 

室内側のコントローラは、ESP32 にOLEDディスプレイとロータリーSWを2個とりつけただけのシンプルなもの。仲間から小ぶりの防水ケースをたくさん貰ったのでこれに実装した。

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ケースを閉じるとこんな感じ。2系統の切り替えができるようにしてある。

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ディスプレイには、系統ごとにSWポジションを表示する。ESP-NOWの通信では、メッセージを伝送したときのステイタスがわかるようになっている。これを取得して、相手が電源OFFなどで不達の時には前にアスタリスクを表示するようにした。

eBay で購入した OK2ZI 版のアンテナSWは、HF用、1.5KW までというふれこみである。リレーの接点容量はデータシートによると 250VAC 10A とのことである。私は100W 免許であるが、QRPでの運用が多いので許容パワーはともかくとして、特性をVNAで測定してみることにした。測定要領は図の通りで、50Ωで終端して、S11を測定する。

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50Mhzまでのリターンロス測定結果は、ご覧の通り。

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SWRで表示すると

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リターンロス -20dB(SWR 1.2)までを許容範囲とすると、30Mhzくらいが使用限界か。

前回紹介した、

panarilab.hatenablog.com

の特性は

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500Mhzまでまったく問題ない。

もともと、OK2ZI のKIT は、HF用と言っているので、30Mhzまで使えれば良しとするべきなのだろう。