中国通販 Aliexpress を見ていたら、V-Dipole アンテナを売っているのを見つけた。
V-Dipole はこのようなパターンで、通常のダイポールに比べて90度方向の切れ込みが小さく衛星の電波を受信するのに向いている。
シンプルなアンテナとして興味を持ち、基板発注の際に空きスペースにアートワークで製作して特性は確認済である。
市販のものがあれば、これを買えば良いよということになるので、ちょっと試してみたくて発注、10日ほどで到着。
支柱に固定できるように、こんなふうに組立て。さほど頑丈なつくりではなく特に給電部の SMA コネクタはケーブルを固定しないともげそうで危ない。
組立ててロッドの長さを50cmくらいにして145MHz にあわせる。アンテナアナライザで測定、なかなかいいところにおさまった。
ベランダに設置、シンプルに雨対策をする。
V-Dipole のビーム方向は画像の通りで、人工衛星は南北に移動し、軌道傾斜角を考えて、すこし東よりの方向にする。
受信には、先日購入した RTL-SDR を使ってみる。
中国のアマチュア無線用の衛星 CAS-4A を SDR# で受信してみた。
ビーコン信号のあたりを拡大するとドップラーシフトを伴った信号が見える。開始のところには CAS-4A のコールサイン「 BJ1SK 」の CW (50mW)が見える。左側の太い帯状の信号はGMSK のテレメトリ信号(100mW)。
いろいろと受信してみたところ、高度30°以上くらいから受信可能となる。信号処理をすればもう少し低い高度の時でも検出できるかもしれないが、私の手に余る。
もともとこのアンテナは気象衛星の信号を受けるために企画されたもののようで、NOAA の信号も受信してみた。
画面は NOAA18 の信号、問題なく見える。復調できそうだがやってみる。
対候・耐久性に問題はあるが、買ってすぐに使えるという点では良いものだと思う。