本棚 MLA(マグネチックループアンテナ)のオンエアテスト

先日、本棚に設置した MLA(マグネチックループアンテナ)であるが、送信するとインタホンが鳴り出すので十分なテストができずにいる。コモンモードフィルターなどを使って対策をしてみたが、ほとんど効果はないような感じ。いろいろやっているうちに送信出力を下げるとインタホンに妨害を与えないことが分かったので 出力 10W で試してみることにした。

テストの方法としては、モード FT8 で受信する。送信は「CQ」を出してみて、それぞれ PSK Reporter で伝搬状況を確認する。

まずは受信、3.573 MHz にセットして一晩受信してみると、このとおり。国内局がほとんどで大陸の日本に近いほうの電波が受信できた。

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次に昼間に「CQ」 を出して送信みると、

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北海道まで届いているので、室内・小型ということを考えると比較的良く飛んでいるだろうか。

次に1.840 MHz で同じように一晩受信を走らせると、やはり国内局のみが受信できた。上記の 3.5 MHz 帯と比較すると範囲が狭まっている。

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同じように何度か「CQ」を出して 送信、飛びを確認すると、北にはあまりに飛ばずに西のほうへ伝搬しているのが確認された。

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手元にあった、大きめだが素性不明のコアに変えて実験、このコアでは特性が良くなくコアのタップの位置を変更しても SWR が 1.3 以下にならない。特に周波数の高いほうが NG である。

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一番特性が良いのが 160m バンドなので 1.840 MHz で伝搬状況をみてみようと「CQ」を出してみたら、なんとJA7の局が応えて交信ができた。

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このアンテナはこんな特性で SWR 1.3 というところ。シュミレーションによるとこのアンテナの 1.840 MHz での放射効率は 0.15 % とのことなので送信出力 10 W とすると空間には 0.15 W しか放射されていないことになる。ちょっとびっくりな結果。

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こんな小さなアンテナでも室内からローバンド QSO が楽しめそうなので、整備を進めることに。