本棚に MLA(マグネチックループアンテナ)を仕込む

以前に窓際室内MLA(マグネチックループアンテナ)を企画して、製作したが失敗に終わった。窓枠など金属が近くに多数あったこと、調整しにくい Patterson Match の給電であったことが原因だと思われる。うちには比較的大きな木製本棚があるので、これにに MLA(マグネチックループアンテナ)を仕込んでみる形でリベンジ (?) を試みた。

作ろうとしている MLA の構成はこんなかんじで、二重ループを作り、その中点にトロイダルコアで給電する。

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ループを二重にするのは、ローバンドまで効率よく対応できるようにするためで、トロイダルコア給電は構成をシンプルにするためである。

というわけで、入れ込んであった本を全部出して、内側に HAMフェアで格安で購入した S-10C-HFL ケーブルでループを2組作る。

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このケーブルは外被がアルミなので軽くて良いが、半田付けができないので端子を半田付けした銅板をケーブルの内側に入れてホースバンド固定して接続する。ループ終端あたりははこんなふうになっている。

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室内設置なので、大型バリコンや AC 100V で動作する MOTOR DRIVER も使用できるので手持ちの遊休機材を活用してみた。

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バリコンは、やはり HAM フェアで仕入れた 20 ~ 1100pF の大きいもの。これを駆動するモーターはオリエンタルの 5相ステッピングモーター 0.72度/Step (500Step/Rev)、ドライバーは、だいぶ前に CNC マシンをつくろうとヤフオクで落としたマイクロステップ可能なものである。

コアは #240-43 の大きなもので 12 回巻いてタップをロータリー SW で切替して給電できるようにしてある。

 

バリコンを回して 7MHz 帯にセットして、給電コアの巻線タップの位置を調整して最良になるようにして SWRを測ってみるとこのようになった。

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なかなか良い特性である。SWR が 1.0 でも飛ばないアンテナはいくらでもあるので、フィールドテストとして FT8 7Mhz を一晩受信してみると PSK リポーターの LOG はこのとおり。

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かなり受信できていてアンテナとしては機能しているようだ。送信するとインタホンが鳴り出すので、対策をしてからでないと本格的な交信できないが、ざっと確認したところ、20W くらいでは国内までは飛んでいるようだ。インタフェア対策とあわせて給電部の配線などをきれいにしてから 1.8MHz、3.5MHz の交信などやってみることに。