4月は、天気の悪い日が続いており、なかなか観測ができない。晴れても透明度が悪く変光星の観測には向かない。4月17日ガリレオ衛星の相互食1E2Aすなわち、イオがエウロパを食するという現象があった。23時35分と遅い時刻なのだが、継続時間は5分余、予想減光は0.6等とおおきい。これまでの観測はすべて掩蔽で食ははじめてなので、チャレンジ。
前回と同じく、AR128+QHY5clone Camera で露出を600mescに設定して観測。
結果は、下のグラフ。
一見、食を捕らえたかに見えるのだが、グラフの終わりの部分はすでに食が終わっているところ。予報が違うのか、と思ったのだが、いままでの観測から、こんなに違うことはありえない。なにかが間違っているのかと精査。
食の開始前の画像はこれ。
木星に近いほうがターゲットのエウロパ。
食中の画像
食明けの画像
すでに食前の画像から、木星の形がおかしい。食明けの画像は、木星本体の下側がいびつな格好になっている。
いろいろと、再現実験などをやって、望遠鏡がスライディングルーフにかかったせいだろうとの結論。望遠用が口径食をおこした様なことになり、正確に撮像できなかったようだ。
うちのルーフは東西に開くようになっている。観測時には、めいっぱい開けたのだが、食開始時の高度は27度であり、家の望遠鏡は周りの光害を避けるため、少し低く設置してあり、まにあわなかったようだ。
次回観測できそうなのは、4月27日。