ToupTek 社のガイドカメラ GCMOS

ToupTek 社のガイドカメラ GCMOS を入手した。こちら、デジタル星野写真撮影記でモニタ募集ということだったので、応募して提供していただいた。到着して、2週間近くになるのだが、きちんと評価できないでいる。

ToupTek 社は中国のカメラメーカーで顕微鏡用のカメラが主力でアストロカメラはこれが初めてのようだ。パッケージとカメラ本体はこんな感じ。このほかに、USBケーブル、ST-4ガイドケーブルが付属する。CD-ROMには、専用の撮像ソフトのほかに、ASCOMのドライバー、開発用のSDKが入っている。
イメージ 1

StarlightXpress の Lodestar と比較すると、同じようなアイピーススタイルである。
イメージ 2

CCDチップの大きさは、一回りくらい小さい。
イメージ 3

ごらんのように、USBコネクタはType B、ガイド出力は、RJ45で頑丈な造りである。
イメージ 4

実際の画像であるが、天気、機材の関係できちんと評価できるほど、きちんと撮影できていない。
画像は、5月21日木星ガリレオ衛星の相互食があり、観測準備中のものである。
望遠鏡は前回の相互食の観測と同様に、LX-200に同架した、AR-127(D=127mm F=6.7)である。衛星が写るようにしているので、木星本体は露出オーバーとなっている。
撮影したAVI形式のファイルは、掩蔽解析ソフトのLimovie で問題なく対応できた。残念ながら、このあと曇ってしまい、観測できなかった。
イメージ 5
前回の観測に使ったQHY5(いちばん最初のバージョン)よりは、ノイズが少なく、感度も高い。そういう意味では使いやすいのだが、チップが小さいため、画角が小さくなり、導入にすこし手間がかかる。

一昨日、PHDguiding と LX-200 を使ってガイドテストを行ってみた。付属のCD-ROMからASCOMドライバなどをインストールした。PHDguiding の設定は、
カメラ    Windows WDM
マウント  ToupST4(ASCOM)
ガイドスコープ AR-127
適当に赤道付近をガイドした結果は、下の画像のとおり。マウントがLX200なので、グラフはあまりきれいではないのだが、きちんとガイドしている。
イメージ 6

ガイド鏡の焦点距離は825mmであるため、視野は満月の半分程度しかない。したがって星がたくさん写るということにはならない。
Lodestarでは、1秒露出で9等級くらいまでOKなので、ガイド星に困ることはないのだが、このカメラでは、もう少し明るい星でないとむつかしそうで、主鏡と同じ方向に向けたままという使い方では、レデューサーが必要だと思う。

なんだか、中途半端なリポートになってしまったが、とりあえずは、動作の確認ということで許していただきたい。

このカメラは、CHIPに12Bit ADコンバーターを内蔵しており、撮像ソフトのメニューに、8/12bitの切替もあるのだが、記録される画像は、8bitのようだ。BMPファイルが8bitまでしかないせいなのだろうか。付属のSDKを見ると、RAW データで12bitの画像が得られるコマンドが用意されているので、それを使うことになろうか。
12bitデータが使えると、測光で使ってもかなりのことができるので、このカメラのモノクロバージョンが欲しくなった。