Datyson T7M カメラで食変光星を観測してみる

先日購入した ZWO ASI120MM互換のDatyson T7M カメラ は、撮像素子が MT9M034-D とういうC-MOSで、12bitのA/D コンバーターを内蔵している。製作した小さな赤道儀に搭載してあるので、食変光星の観測を試みてみた。
永井さんの短周期食変光星予報のページから、比較的明るい光度の
 CD TAU 6.77-7.37  P=3.435 EA/D
を選択、昨晩の 22.97 JST 極小予報であった。

昨晩は外出から帰るのが遅くなり、いろいろと準備に手間取って、観測スタートは、食予報時刻の30分ほど前の22時30分。ほぼ、15秒ごとに露出8秒で380フレームほど撮影。もう少しインターバルをとりたがったのだが、この処理をするために書いた、撮像ソフト SharpCapスクリプトファイルが行方不明になり、やむなくメニュー設定で対応した。記録フォーマットは、16bit FITS である。
50mm F1.8 レンズで撮影したオリジナル画像はこんな感じ。なんの処理もしていないので、周辺減光やゴミの付着が目立つ。写野の大きさは、5.42°×4.07°画像の中心、矢印の星が観測目標の CD TAUである。
イメージ 1

ダークの処理のみを行い、適当に比較星を選択して、AIP4WIN でざっと測定して、グラフにしてみた結果はこのとおり。赤が変光星の光度、青が比較星とチェック星の比較。予報通り、食の少し前から食明け近くまで観測できたようである。少なくともトレンドは検出できた。
イメージ 2
露出時間が短いせいか、バラツキが大きい。もうすこし露出を長くしたいが、SKYレベルが上がってしまう。あと写野も大きすぎる。100mm F4くらいのレンズがあれば良いと思うのだが。
ともあれこのカメラで観測できそうなことが分かったので、もうすこし実験をすすめる。