毎年秋恒例の「神田古本まつり」に行った。
欲しいものがピンポイントで分っているならば、ネットオークションなどで探せばよい。そうではないのでブラブラとおもしろそうなものが無いかと歩く。で、購入したものは、100円くらいの新書を10冊と、この本。
「金石索」は中国 清朝末期 1822年に発刊された金石学の研究書である。古代の鼎や石碑など様々なものに彫られた文字を集めて注釈を加えたものである。ちなみに中味はこんなふうで、拓本や模写の元字と清代の表記に直したものと解説が書かれている。甲骨文はそれらが発見されるまえなので、掲載されていない。
私は台湾の故宮博物館で甲骨文字を見て以来、古い漢字で書かれたものがが好きなので、象形文字に近い昔の字体を眺めて、当時の人はどんな思いでこれを作ったんだろうなーと思って見るだけの書物である。
この本は、台湾で出版されたもので奥付に中華民国72年再版とあるので、1984年の出版物になろうか。立派な製本、2冊で2000円。
人ごみの中を歩いて疲れたので日本工業大学が開いていた臨時の無料カフェでお休みしてコーヒーのサービスを受ける。
天気も良く楽しかった。以前に比べて人も店も少ない感があるし、ウィークデーのせいもあるのだろうが、年長者が多い。このにぎわいも長続きしないかもしれない。