変光星観測者会議 2012

変光星観測者会議2012 in 岡山理科大学 (6月23~24日)

会場は、岡山理科大学、JR岡山駅からバスで20分の山の中にある。バスは、駅の東口→東門、西口→正門がそれぞれから出ている。駅でおべんとうを買って、バスに乗る。
予定通り、13時30分開始、参加者の自己紹介・近況報告のあと、2日間にわたる講演と研究発表と、感想は次のとおり。

講演

1. 岡山理科大学に新設の「天文学コース」の教育理念と変光星観測 田邉健茲
・今回のホスト役である、岡山理科大学教授による講演。今年度、同大学に開設された「天文学コース」の概要、教育理念について、開設までの苦労話なども交えて話されました。
天文学コースは、国公立大学のなかでもとても少なく、私学では初めて。天文学者を養成するのでなく、天文少年少女がそのまま大学で勉強できると言う感であった。学士入学の制度もあるとのことで、入学して、きちんと天文学を勉強しようかと思うところであった。

2. 太陽型星におけるスーパーフレア               前原裕之
・今年の5月にイギリスの科学雑誌「ネイチャー」に掲載された論文の解説。中身はうまく理解できませんでしたが、新進気鋭と言う感じの迫力がありました。   

研究発表

1.妹尾邑久サーベイ                        中島
・自宅の観測所で、7組の望遠鏡+CCDカメラを使ってサーベイ観測を行っている。撮像画像はMISAOプロジェクトで解析。一晩に1000枚の画像が得られることがあるそうです。

2.KWFC大規模変光星探査                    松永
・木曾シュミットカメラに大きなモザイクCCDカメラを使ったサーベイについて。
ちょっと私には遠いかなと言う感じ。

3.ミラ型変光星で探る銀河系ハロー構造                坂本
・ミラ型変光星を探査して、銀河系ハローの構造をさぐると言う話。よくわかり
ませんでした。

4.脈動変光星を含む食連星について                鳴沢
・アルゴル型の食変光星で主星が脈動している星のサーベイ観測の提案。
実際の変光星は、RZ Cas、X Tri、AI Dra、DN Umaなど

5.食連星FR Oriのδ Sct 振動                    赤澤
・食での光度変化の他に光度変化がありその解析。たくさんの観測結果から検討
されていた。

6.LT Gemの周期決定と光度曲線                    大島
・周期未決定の変光星の観測、周期解析について。PDMによる周期解析が興味深い
ものでした。

7.食変光星ぎょしゃ座ζ星の2011年食におけるデジカメ測光観測    今村

・発表者は、岡山理科大の大学院生。デジタル1眼レフを用いた変光星観測。
これからの変光星観測の入門として良いものだと思った。

8.短周期食連星BC Eriに第三体を検出の可能性            永井
・多くの観測結果から、長周期の変動を検出されてました。

9.近接連星V1848 Oriのロッシュモデル                永井・清田
・同星の観測結果から、ロッシュモデルによる解析です。

10.変光星この1年                        清田
・いろいろな星のトピクスのお話でした。

これらの集録は、後日、VSLOJにアップされて、だれでも見ることができる
ようになると思います。

ちなみに、昨年の会議の集録はここです。