スライディングルーフコントローラの動作

スライディングルーフコントローラは、「手動」・「リモート」・「雨」の3種類の動作モードを持つ。手動・リモートの切替は、手元操作PADの切替SWで行う。状態の表示やリミットSWの動作状況はパネルに表示される。
イメージ 1

「手動」時には、手元操作PADのSW操作により、東西それぞれのルーフの開閉ができる。ボタンを押しているときだけ動作するが、手動ボタンを押しながら方向ボタンを押すと連続して動作する。再度方向ボタンを押すか、リミットを検出すると停止し、逆方向でないとMOTORがONにならない。

「リモート」はIP POWER を経由して、LANからの表示・制御を行う。ブラウザで表示制御が可能となっている。
イメージ 2

IP POWER専用のプログラムを公開されており、それも併用している。

イメージ 3

入力の1~4はリミットSW、6-雨センサー、7-手動、8-リモート の表示。
出力の1-LX200電源、2-LX80電源、5-EAST ROOF、6-WEST ROOFコントロールを割り当てている。出力をONにすることにより、電源はOFFにROOFは閉じるように制御される。このソフトはすぐれものであるが、なぜだか出力5~8のタイマーコントロールができないので、WEBブラウザを併用している。
リモート制御は、手動モードのときには実行されない。

雨センサーがONになると、雨モードとなり、リモートモードの時には、無条件にルーフを閉じる。手動モードのときには、人の判断にまかせることにして、アラームと表示のみとしている。雨センサーは、旭電機製のAAM-100の屋内の受信側から信号を取り出して接続している。おもちゃみたいな雰囲気で、安いが、動作は問題ない。耐久性に問題がありそうなので、予備を用意して、屋外機器をもうすこし、しっかりと実装する予定。

全開からルーフを閉じるのに4分くらいかかるので、雨やリモートでルーフを閉じるモードになったときに、6分以上たってもCLOSEリミットSWが動作しないときには、アラームを出すようにしてある。

今のところ、ルーフのコントロールは自動観測プログラムには組み込んでいない。タイマー制御により、観測が終わる時刻のころに、ルーフを閉じて、望遠鏡の電源を落とすようにしてある。LX200ClassicはPARKのコマンドがないので、電源をいれたままだと、ずーっと動いたままであるためである。
いずれは、自動観測プログラムに統合する予定。

製作してみての反省点。
機構部があまり精度良くできなかったこと。市販品のアングルなどを使用してルーフ側のフレームの鉄板などの加工を極力回避したせいだが、もうすこし、作りこまないといけないだろう。
制御マイコンにSTM32を使ったのだが、数値計算があるわけでもなく、条件判断制御だけなので、市販のプログラマブルコントローラを使ったほうが信頼性、価格、今後の保守性も含めてベターだったのではないかと思う。
プログラマブルコントローラは昔は高価であったが、入出力10くらいのベーシック版が15,000円くらいで入手できるようだ。シーケンス制御のプログラムは、各社ともE-ラーニングを開設しており、これで習得すれば、ルーフコントロール程度のプログラムを記述するのは問題ないと思う。