LX200の振動対策

なんとなく更新しそびれてずるずると日が過ぎていってしまった。
なにもやっていないわけではないが、あまり成果がないものが多かったせいだろうか。

LX200の振動対策は、観測室を作ったときから行っていて、それなりに、成果もあがっている。 f=1480mmでの撮影でも3分くらい露出してもあまり問題ない。Lodestar + PHDGuidingによるガイドによるところも大きいとは思うが。

梅雨に入り、晴れても、透明度が悪いので、機器の整備の一環として、再度、振動対策を行った。
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写真のとおり、三脚のベースをコンクリート敷石+防振ゴムの2段重ねとした。これまで、金属ベースで、もうすこし軽量のものだった。望遠鏡の動きにより、三脚が浮き上がるのかもしれない、と考えてのこと。また、ベースの重量で、慣性を大きくして、結果的に床と絶縁する効果を狙ってのこと。
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結果はどうかというと、残念ながら、少しは良くなったようだが、劇的というほどではないような感じ。
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このグラフは、対策の前後のPHDGuidingのおよそ10分間くらいのDEC LOGを比較したもので、青が対策前、赤が対策後である。これでみると、全体として振幅が小さくなったようにも、大きな振動が押さえられているようにも見える。

Lodestar + PHDGuidingでグラフを描かせながら、三脚のベースの近くに行くと、私の体重でわずかに床がたわみ、望遠鏡が傾く様子が検出される。これを使っていろいろやって、わかったことは、

・マウントの重心がずれており、三脚に均等に荷重がかかっていない。北側の足に残りの2本よりも大きな重量がかかっている。
・床の剛性が足りないところがある。通常よりは、強化してあるのだが、三脚の脚が来るところは、支えを入れたほうがよさそうだ。
・下の階からの振動やルーフの開閉など振動は影響がない。

というところ。
まだまだデータ不足だが、このPHDGuidingで定量的なデータが得られるようになったのでこれを解析しながら、効果的な対応ができそうだ。