Writing Grammer 授業

夏休みが終わり、新らしい学年が始まった。学生がわんさか湧き出してきた。なんとなく女子学生が多いかなと感じて、おじさんモードの偏った目でそう見えるのかと思っていたが、学内の新聞によると、今年度の新入生は4900人、女子学生が56%とのこと。ほとんどが白人で、黒人の学生はまったくと言っていいほど見かけない。むしろアジア系の学生が目立つほうである。サウスカロライナ州は黒人の割合が30%、ここコロンビアでは40%ということからすると圧倒的に少ない。ここから南のオレンジバーグにあるサウスカロライナ州立大学は、その昔、黒人大学として設立されたそうなので、そことの棲み分けがあるのだろうか。

授業であるが、まず、Writing Grammer、クラスの生徒は10人。先生は Kristine Evans といって、女の先生、ここUSCの出身とのこと。

先生の英語は、とても聞きやすく、非常に分かりやすくしゃべる。ただ、英文法の説明を英語で説明するわけであり、いろいろな例をまじえてしゃべるので、まったく気が抜けない。教科書は、Grammar and Beyond という500ページもあるなもので、シリーズ4部作の2冊目を使っている。これを今期で全部やるとしたらものすごいなーと思っていたら、いきなり120ページあたりの現在完了形のところから、始まった。レベル4のクラスでは、270ページあたりから始まったそうな。

現在完了形について、タイムチャートを書き、単純過去形とどう違うのかなどについて、たくさんの例をあげたりしながら説明していく。そのなかで、You はこのようなことをしたことがあるか、などという質問をなげかけ、会話のキャッチボールをしながら進めていく。
この教科書は実際の現在の英語の用例に即してつくられおり、たいへんよくできている。よくある間違いの例なども載せられており、先生も話し言葉ではこのように言っても、文書ではつかわないように、などの注意をたくさん説明する。

そして、学習した文法をメインにした作文をする。先生が雛形を示して、そのフォームに沿って自分の経験、考えなどをまじえて書いていく。宿題で出ることもあり、週3回くらい書いている。毎週1回はコンピュータルームでの授業で、前回は文献の検索のしかた、信頼できる情報源、オリジナルのさがし方などの説明があった。そしてテーマが与えられ、各自調べた情報をもとにしての作文で、その場で時間内にWORDで作って提出する。前回のテーマは、現在生きている有名な人物についてということで、私は、ノーベル化学賞田中耕一氏のことを調べて書いた。
昨日の授業では、キャンパス内の歴史的な建物の由来を調べて書くということになり、後半30分は、対象の選択と調査のためキャンパス内の散策となった。先生も外に出たかったのかもしれない。建物には通常、その前に、ここにまつわることがらを書いたプレートがあるので、それらを読んだりして、調べていく。私は例の天文台をとりあげることにした。これは月曜日に提出する宿題。

宿題は、ほぼ毎日あり、そして週2回くらいQuiz と称するペーパーテストがある。
そんなわけで、けっこう鍛えられるが、とてもおもしろいと思う。テストは採点して返してくれるのだが、作文は添削して返してくれるということがない。いまは、その段階ではないのかもしれない。
この授業は、習得した文法の知識を確実にアウトプットさせるという、システマティックで、おそらく日本では、あまり無いスタイルのもので、ここに来てよかったと思うものだ。