ベトナム 3泊4日 1

先日、ベトナムハノイへ3泊4日のパッケージツアーに行って来た。

ことの起こりは、JTBの初売り。空港への送迎付で二人で10万円以下ということなので、申し込み。例によって、妻による旅の記録。


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ベトナム旅行 初日
 
 羽田出発、日程も悪くなく、安い旅行がある、ということで、また旅行することになった。
今度はベトナムだ。それも紛うことなき東南アジア、まずは支度のために気温を検索してみた。そしたら最高35℃ときた。夏服を出していたら、夫がそれは違うという。行くのはホーチミンではなくハノイで、だから最高気温は21℃であると。
 
改めて地図を見たらベトナムはさながらチリとか日本にも似て、ながっぽそい形の国だった。位置は沖縄どころか台湾より南で、だというのに3月の気温がその程度だとは。危なかった。沖縄に行くつもりで北海道に飛ぶ、みたいなことをやらかすところだった。
 
 羽田まで行くのはラクだったが、ベトナムまで6時間。窓からは富士山が見えたりしたが、やがて雲で覆われて見えなくなった。時間からするとそろそろ台湾かなと外を見れば雲は切れ、夜の闇のなかに夜景が見えてきた。しかしその夜景が、いやに長い。やがて機内上部の画面に表示された地図によって、飛行時間を思えば中国上空を飛んでいるということがわかった。
 それはいいのだがこの画面の地図ときたら、世界地図でもアジアの地図でも東京からハノイまでの1本線がひかれているだけで、このうえなくおおざっぱ。飛行時間がなければ今現在どのあたりなのかが全然わからないというシロモノで、ほんとにがっかりだった。
 
 到着は現地時間8時頃。荷物を取りに行ったらスーツケースのレーンの隣に、段ボール箱が山積みにされていて、啓翁桜だの東海桜だの吉野桜だのと、全てが桜の枝の箱だった。はて、何でこれがここに?3月に桜というのは切花界では遅すぎる部類、よくまあこんなにという気持ちと6時間の貨物室の低温に桜は耐えるのだなあという気持ちと、ハテ21℃の気温では咲くのか散るのかという気持ちと。
 
現地ガイドさんが、JTBに申し込みした5人をホテルへ連れて行ってくれる。女子大生がいて、勇敢にも一人旅だという。1万ドンが日本円で大体50円、といった話をする。ベトナムの通貨は全部お札。なので1万ドン札は50円札ということになる。1000ドン札もあればもっと上もあって、ただ、高額紙幣はおつりを出しにくく、嫌われやすいらしい。ベトナムの麺、フォーが1杯で2万ドン、100円くらいだそうで、そう聞けば優雅な旅になりそうだった。サイフに優しいからといって優雅になれるわけではない、と後で気がつくのだが。
 
 ガイドさんに諸注意を聞いたあと、グーグル翻訳を書き写したなんちゃってベトナム語で「種子屋はどこですか」と書いたものを見せて、これで通じますかと聞く。そのほかの様々なハーブの名前を、ガイドさんがマジメに添削してくれてなお、「ロットの葉の種子は売ってないと思いますよ。」とまで言ってくれる。それはつまり種子ではなく、栄養繁殖(挿し木、刺し芽のこと)で増やしているってことか。ガイドさんは家庭菜園をやるそうで、種子は市場ではなく、スーパーの棚にあると教えてくれた。
 
 やがて立派なAランクホテルに到着、2人が降りていった。目の前はロッテの高層ビルで、ホテルにデパートにスーパーまでなんでもあるとのことだった。近くには日本大使館もある。ガイドさんは、自分は週に1度はお客を連れて日本大使館に行くとのこと。なるほど関係ない方がいいわけか。ついで行くのは我々のホテル。夫によるとCランクだと言うが、これが平坦ではない道の奥にあり、小さなバスはガタガタしながらホテルに近づいていく。日本人からすると場末感満載。ガイドさんは何気なく、入り口はコレですけど部屋は広いですよと気を使ってくれる。でもホテルのロビーにはでっかいざぼんをいくつも実らせた鉢植えがあり、これは気に入った!!私たちを降ろしたあと、車は女子大生だけを載せて、別のCランクのホテルに向かって行った。なんか、ドナドナ感はんぱない。
 
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 このホテルはサニー・ホテルといった。確かに部屋はけっこー広く、浴槽もある。問題は引き出しがデスクのものしかないということと、なのにハンガーの数が少ないということ(こういうときのために、クリーニング屋さんでもらえるハンガーを持って行くべきなのだ!)、金庫は置いてあるがとても軽くちゃちで、私でも運べそうだということ。結局貴重品はカギをかけたスーツケースに入れっぱになった。日本大使館は徒歩でいけるし、なんとかなるのでは?現地時間にして10時過ぎ、夜食を食べに外に出た。
 
 サニーホテルから出て左に行くと、大通りに出る。その夜は右がわに行ってみた。アジアだ。
屋根があるだけの、ふきっさらしの店の中では風呂のイスくらい低いイス(どこもがそうだった。)に座って、ビールを飲んだり何やら食べたりしている。道に大幅にはみ出したコンロで両手のひらをふたつくっつけたくらいの大きさの平たくのした何かの肉を炭火で焼いていた。
 
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 他の店は閉めている最中で、まあここでいっかと。席は低い上にテーブルの後片付けは不十分なので前の客の食べ残しのホネとか乗っかってるし、足元にも色々転がってるけど。箸は包装された状態で出てきて、何か助かったなって感じ。かの震災のとき、必要なのはティッシュではなく、ウェットティッシュだと何かにあったが、ベトナムで現地の生活に触れようとしたらウェットティッシュはあった方がいいかもしれない。ガイドブックによれば、グラスやら何やら改めて客が拭くのは失礼ではなく、ベトナム人も結構やってるとのことだ。
 
 やってきたビールは氷を入れたグラスに注いで飲む方式だった。この氷、大丈夫か。工場製品の氷みたいだし、なんとかなるだろう。炭火で焼いている何かの肉を指差せば、大きな包丁でばんばんとおおざっばに切ってくれて、添えてきたタレにつけて食べてみるとこれが絶品。汚宅の主人は超の字がつく料理上手だったわけで、来てよかったと思った。汚いけど。すぐ目の前を車やバイクが走っていくけど。器の洗い方がまた屋台のラーメンと一緒で。何かの肉は多分ハトと思われ、昭和の洗濯用の金たらいみたいなので下味をつけてから焼いていた。
 
 ビール飲んでハト一羽の付け焼き食べて、お勘定は?今でもわからない。1000円くらいだったらしい。
お札のやりとりが複雑すぎて、もしかするとちょっとはボられたのかもしれず、最初にいくらあったかはわかっているのだから、明日数えてみればと言ったが、夫、数えるのを忘れた。初日くらいはしょーがないかも。