変光星観測者会議

22~23日の日程で今年の変光星観測者会議がありまして、出席してきました。場所は新宿の工学院大学、参加者は、30人くらい、1/3くらいが、大学の天文研究会のメンバー。この会は、主催が日本変光星観測者連盟で、古くからやっている眼視の観測者が多い。観測歴60年超というかたもいらっしゃって、懇親会でいろいろな話を伺うことができて、とても楽しかった。

トピックをいくつか。

研究発表・報告は7件あったが、そのうち2件は、福岡県の小倉高校の生徒による食変光星のライトカーブの研究・解析であった。実際の観測からの報告で、なかなか高度なものであった。
同席した顧問の先生に、中高校生の科学コンテストである日本学生科学賞にはエントリしないのか、と聞いたら、このように高度なというか内容が深すぎるものは、高校生向きでないとして県予選の段階で落ちてしまうのだという。残念な話だ。おりしも、アメリカでは、National Young Astronomer Awards として、3人が発表されているが、研究内容をみると、ものすごく高度なものだ。求めるところが違うと言ってしまえばそれまでだが、こういうものを伸ばしてあげられる仕組みが欲しいところ。日本天文学会のジュニアセッションあたりになるのだろうか。

私は、CCD観測をメインにしており、眼視観測は高校以来ほとんどやったことがない。前述のように、ベテランの眼視の観測者が多く参加しており、観測の実際の手法の解説や継続のノウハウなどについてのディスカッションがあった。晴れていれば、毎日15分でも双眼鏡で観測し、報告する。このような積み重ねが継続のコツであり力となるのだろう。

チェコのMoravian社代理店の星見屋さんが、同社製CCDカメラの展示デモを行っていた。G2-1600はフィルターWHEELも付属しており、変光星観測者向きのもの、良さげであった。当然のことながら、このところの円安もあり、直接個人輸入するよりは高くなるのだが、お話をしていても、フットワークの良さを感じるので、それなりのサポートが受けられるものと思う。