1年ぶりの台北 4

 本日のご予定はタクシーにて軍事博物館、その後西門のカルフールでお買い物、ガイドさんが3時にお迎えに来るので、それまでに帰ることになる。洗濯してあったものなど粛々とパッキングする。今回のお忘れ物は「お世話になってしまった場合のちょっとしたお礼の品」と「洗濯物干しのためのクリーニング屋さんのハンガー」(オレンジホテルに泊まる方はご用意を!)と、「歩き疲れた足の裏に貼るシート」だったなあと思う。あと、買い物のためにエコバッグもあった方が良かったかもしれない。コンビニでビニール袋を買うことになった。

 

 スーツケースを預け、傘を持ってタクシーに乗る。ネットによると、軍事博物館(正確には 国軍歴史文物館は改修中であるという話から改修は終わったのに閉まっているという話、いつ終わるのかがわからないという話とか、雲行きが怪しかった。ホテルのおにいさんに調べてもらったら、開館してますよ~、とのこと。

 

 タクシー、安い。夫によれば止まる直前にメーターが上がってしまったが、運転手さんがそのぶんは返してくれたという。うちの夫はそんなにもいい運転手から、きちんとおつりを受け取ってしまう人。大体にしてからが、不要(ぷーやお)と言うにも恥ずかしいおつりだったりするのでまた困る。

 

 軍事博物館は開館していた。ロッカーに荷物を預けることになるが、暗証番号が必要だったりして、今思うと無駄にきちんとしていた。軍事博物館は、興味がない人間にとっては大小の差はあれほぼ一緒。ただ今回は中華民国ゆえ「抗日戦争」という場があって、ちょっとだけ困惑。なんとなれば、台湾の街こそが手放しで抗日どころか日式ウェルカムだからである。当時、中国に進駐していた日本軍の降伏文書やら

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ミズーリ号で調印された、降伏文書などが興味深い
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展示品の中には本物の機関銃を使って射撃ゲームみたいなのが出来るのがあり、ふと担いでみたが重さのあまりやる気なくす。昔日の軍人は皆こんなのを背負って行軍したのだと思えば、一家に一台くらい置いといてたまにかつぐべきなのかもしれない。他に大砲を撃つのを模したのもあり、迎撃の音もすごいし、足元は反動を模して動いてくれるし、もうちょっと遊んでみたかった。ただ、タテマエとしては抗日戦争が表示されているところで反対勢力である日本人が「ひゃっほう!」とか奇声を上げながらいつまでもいつまでもいつまでも大砲打ち込んでいていいものなのかと思えば、やっぱ控えるべきでしょうね。

 
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 軍事博物館を出て、裏側にあったお菓子の店らしきところに行ってみた。だがそこはお菓子の店ではなくて軍籍関係会館、みたいなところで1階にはコンビニと本格的でないお菓子屋があるが、他は結婚披露宴とか軍OB達の集いとか行われるホールとか出張用の宿泊場所とか、そんな感じの建物のようだった。迷彩服を着た、背の高い女子がお買い物していた。

 

 軍事博物館から西門まですぐ、その西門にはフランス系スーパーのカルフールがあるので、現地土産的な買い物に行くが、途中、鉄板で焼いているさまがまことにうまそうな饅頭屋を発見。(実のところ胡椒餅も餅ではなく内容は肉まんなわけで、表現に困る)、お昼にはまだ少しだけ早いけど店の中で何人かが食べているのが見える。店の中でと言ってももちろん入り口があって雨風は防げるけどテーブルとイスが並べられていて、ご相席よろしくね、みたいな店。だがこれがすっごく美味そう。なんたって出来立てなわけだし。

 

 壁には貼り紙がしてあって、お一人様40元よりお席をご利用いただけます、みたいな内容。だが饅頭ひとつではその値段80円やそこらにさえも満たない。なので置いてある小皿料理をひとつとってなんとかその要求を満たすことが出来た。同じテーブルにはどかどかと労働中の男子がやってきて、私たちがひとつづつ食べている饅頭を6つも食べ、小皿のおかずも2つくらい添える。夫は二人ぶんのつもりで饅頭を2つ注文したが、よくしたもので指差した片方は肉饅頭で、もう片方はニラ饅頭だった。作りたてのそれの肉汁は滴り落ち、熱いは美味いはでどうしようかってくらい。

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 その後、歩いてすぐのカルフールに行く。「フランス系」とは聞いているが、あまり関係ない。だが、一応パンが美味しいとは聞いているし、前回買えなかったパンを買ってしまった。それはどういうのかと言えば、一辺が50cmもあるながっぽそい、プラスチック製のナイフがついたパンである。前回来たときにも買いたかったがこの大きさゆえに迷い、今回はこの大きさなら手荷物バッグの底にちょうど入るサイズなので購入に踏み切った。何であれ、大きいというだけで面白い。帰国してから留守を預かってくれたメンバーと3等分したが、切ってみたらしっとりしたケーキ生地をパイ生地で覆って焼いてあるというもので、おもしろ美味しかった。

 

 次とは、台北駅から通りを渡った先のバスセンターである。バスセンターでは伝統的なお菓子屋さんでゴマがまぶされたナッツぎゅうぎゅうの円形の月餅やおまんじゅう、またもパン屋さんでお買い物。お土産はこれで完了。

 

 台北駅からホテルまでは歩いても近い。3時にはまだ間があるし、ちょっと小腹が空いたので、近くのファミリーマートに入った。ファミマには焼き芋が売られていて、安納芋にそっくりの焼き芋はとてもおいしかった。ペットボトル入りの御茶園のお茶も飲み収めだ。ちょっとした座る場所があるのがありがたい。

 

 結局、毎日雨だったが、困るほどの降り方はしなかったのが幸いだった。持って来た30年モノの傘をホテルのスタッフに託し、ツアーのお迎えバスに乗った。同じ日に帰る人の中には、国賓級の人々が泊まる円山大飯店に泊まった人もいて、久々にその威容を拝めた。たまにはこういうところにも泊まらなければならないが、どこに行くにもタクシーだしなあ・・・。もちろんその後は、ご一緒にお決まりの免税おみやげ品店に。

 

 笑えるほどでっかい真珠のネックレスが売られていて、これが本物の、ただし淡水真珠。なのでアコヤ真珠のつもりでいると、騙されようとしてるのかと思うほど安い。大丈夫、ちゃんとした淡水真珠で、普通の値段なのである。ただし、1粒が10ミリ以上になれば普通の日本人にはバランスがとりにくくなるような気がする。キャッツアイとか血赤サンゴとかもあった。あとはデザインで、日本にはないようなデザインもあるし、日本でも普通につけられるデザインも、台湾あたりのお土産ですねとわかるデザインもある。

 

 空港到着。機材の到着が遅れているとのことで、出発は遅延した。しかし乗り込めば2時間半で羽田到着、遅延したからか2時間半しか時間がないからかスタッフのサービスも良かったような気がする。なにしろ、たったの2時間半で着いてしまうと逆に狐につままれたような気さえしたのであった。

おしまい。